
こんにちは、理学療法士の西村猛です。
子どもたちが夢中になるポータブルゲーム。
Nintendo Switchやスマホ、タブレットなど、どこでも手軽に遊べるのはいいですが、その影響で姿勢が悪くなっている子が増えています。
「ゲームのしすぎはよくない!」と言いたくなる気持ちはわかります。
でも、大事なのは「どうやって遊ぶか」です。
今回は、ポータブルゲームと姿勢の関係、そして正しい姿勢を保ちながら楽しむ方法についてお話しします。
ポータブルゲームが姿勢に与える影響
ポータブルゲームをしている子どもたちの姿勢を見てみると、こんな特徴があります。
- 猫背になりやすい → 画面を覗き込むために、頭が前に出てしまいます。長時間この姿勢を続けると、首や背中の筋肉が緊張し、肩こりや首の痛みの原因になります。
- 背中が丸くなる → 体幹の筋肉を使わず、だらんとした姿勢になりがちです。これにより、腹筋や背筋のバランスが崩れ、長期的には正しい姿勢を維持しにくくなります。
- 肩こりや首の痛み → 画面を長時間見続けることで、首や肩に負担がかかります。特に、首が前に出た状態が続くと、ストレートネックになるリスクが高まります。
- 呼吸が浅くなる → 前屈みの姿勢では、肺が圧迫されて深い呼吸ができなくなります。酸素の供給が減ることで、集中力の低下や疲労感を感じることが多くなります。
- 視力低下のリスク → 長時間画面を見続けることで、目が疲れやすくなります。ブルーライトの影響もあり、眼精疲労や視力低下の原因になる可能性があります。
このような姿勢を続けると、筋力の低下や成長への影響が心配になります。
では、どうすればゲームをしながらも良い姿勢を保てるのでしょうか?
正しい姿勢でポータブルゲームを楽しむには?
「ゲームはダメ!」と否定するのではなく、「正しく楽しむ」ことが大切です。そのために、以下のポイントを意識しましょう。
画面が低いと自然と前傾姿勢になってしまうため、できるだけ目線の高さに調整することが大切です。
テーブルの上に置く、スタンドを使う、枕やクッションを活用して高さを調整するなどの工夫をしましょう。
正しい姿勢の基本は、骨盤を立てることです。
深く腰掛けて足裏を床につけ、椅子の高さを調整し、膝と股関節が90度になるようにすると良いでしょう。背もたれに寄りかかるのではなく、体幹の筋肉を使って座ることが重要です。
肘をしっかりと支えることで、肩や首の緊張を防ぐことができます。
肩をすくめずリラックスした状態を保ち、両手をバランスよく使うように意識しましょう。
同じ姿勢を続けると体が固まってしまうため、30分ごとに立ち上がり、簡単なストレッチや軽い運動を取り入れましょう。
特に、肩回しや背伸びをすると、血流が良くなり、疲れが軽減されます。また、目を休めるために遠くを見ることも大切です。
遊びながら姿勢を改善するゲームの活用
ポータブルゲームを「悪者」にするのではなく、姿勢を良くするために活用するのも一つの手です。
🎮 体を動かすゲームを取り入れる
ゲームの時間をアクティブなものに変えることで、自然と姿勢を改善できます。
「リングフィットアドベンチャー」や「Just Dance」など、体を動かすゲームを選び、楽しみながら運動習慣をつけましょう。
🎮 バランスを取るゲーム
Wii FitやVRゲームを活用することで、姿勢を意識する機会を増やすことができます。
また、バランスボードを使ったエクササイズを取り入れると、体幹の強化にもつながります。
🎮 座りながらできるストレッチをゲームの合間に組み込む
ステージクリアごとに肩回しや背伸びをする習慣をつけると、姿勢の改善につながります。
ゲームの合間に簡単なスクワットやストレッチを取り入れることで、筋肉をほぐし、体の負担を軽減できます。
🎮 親子で姿勢チェックをしながら遊ぶ
ゲームの合間にお互いの姿勢をチェックし、正しい姿勢を維持できているか確認し合うのも効果的です。
良い姿勢で遊べたらポイント制にしてご褒美を設定するなど、楽しく取り組める工夫をしましょう。
ゲームをする時間を「姿勢を整える時間」として活用すれば、一石二鳥ですね!
まとめ
ポータブルゲームは、遊び方次第で姿勢に悪影響を与えることもありますが、正しい姿勢を意識すれば問題ありません。
- ゲームをするときの姿勢を意識する。
- 長時間続けず、こまめに休憩を取る。
- 体を動かすゲームを取り入れる。
- 視力にも注意し、適度に目を休める。
- 親子で姿勢チェックをして、楽しく改善する。
ゲームは楽しいものです。
だからこそ、上手に付き合うことを意識していきましょう!