公園が様変わりしている
古い記事で恐縮ですが、こんなタイトルの週刊ポストのネット記事(2015.04.27)がありました。
それに関連する記事(2014.09.07)もありました。
これらの記事はいずれも昔子供向けの遊具がいっぱいだった公園が、今では高齢者が使うような健康器具が増えたということ、また子どもと高齢者の間でバトルが繰り広げられている、といった内容のものです。
また「危ない、危ない」がなによりも優先され、公園の子供向け遊具がどんどん撤去されるようになった、その根本的な要因に役所の事なかれ主義がある、としています。
ジャングルジムは半減だそうです。
「ジャングルジム遊びは、子供の体幹機能の発達にとても効果的である」と断言している私の立場がありません^^;
3次元的な動きをするジャングルジムは、他の遊具に比べて体幹機能の向上にオススメという記事です。
記者さんに「体幹筋を鍛えるのに、特にオススメの遊びはなんでしょうか?」と問われ、迷わずに「ジャングルジムです」と答え、記事にもそう書いていただきました。
ジャングルジム推しの、私の立場がありません(T_T)
自分の子どもや孫にも辛い思いをさせることにつながるのでは?
さて、この公園から遊具がなくなりつつあるという事例が、特異な例でないとすれば、子どもの身体の発達を抑制しているのは大人ではないのだろうか、という疑問が湧いていきます。
それは記事に書かれているような「高齢者vs子ども」という構図の中にある「他人の子どもへの厳しい目」だけで済む話ではないと言えます。
例えばある親御さんが、「公園の遊具で事故が多発している。こういう遊具で遊んでいて我が子が怪我でもしたら大変だ。だから撤去してもらおう」と考え、結果的にそれを実現したとします。
その子どもさんは遊具での事故に合うリスクは減りますが、公園で遊ぶ機会が少なくなり、ひいてはそれが体力の低下、姿勢の悪化など元気に外で遊んでいるような子どもでは起こりえない問題が、色々と出てくるようになります。
また外遊びが楽しくなくなってくれば結果的に家で遊ぶことになり、ますますゲームに傾倒していくことになるでしょう。そしてますます姿勢が悪くなるという悪循環に陥ります。
姿勢というのは無意識なものですので、例えば子どもさんが社会人になった時、苦労をすることになりかねません。
就職試験の面接などで姿勢が悪いとイメージが悪くなり、就職試験を突破できるかどうか分かりません。
また体力が弱いまま大人になると、少しのことで疲労を訴えるような大人になってしまうでしょう。
いわゆる踏ん張りが効かなければ、仕事を続ける気力を失ってしまうかも知れません。
結局、子どものことを考えているつもりが、逆に将来的には子どもを不幸にしてしまうことにつながりかねないのです。
我が子のことを考えて公園の遊具を撤去させたことが、まりまわって大切な子どもを不幸にすることになりかねないのです。
「遊具で事故が起こるかもしれないから、撤去!」と短絡的に考えるのではなく、「事故が起こらないように器具の点検をどのように行っていくか」や「遊具の安全な使い方を大人がどう子供たちに伝えていくか」ということを考えないと根本的な解決にはならないのではないでしょうか。
今一度、公園のあり方を考えていく必要がある
公園は、子供たちの体作りに大きな役割を果たしてきました。
また体作りだけではなく、友達と遊ぶことで、集団(仲間)との関係性の構築など、精神・心理面での発達も促されてきました。
今こそ公園のあり方、使い方、そして子供がのびのびと遊ぶことのできる場について、考えていく必要が出てきているのではないでしょうか。