姿勢を良くするために考えておくべきこと_背骨のS字カーブと頭の位置

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昨年11月に発行したメルマガです。それではごゆっくりどうぞ。


2013_09_16

人の背骨はS字にカーブしている

人の背骨は、まっすぐに伸びた棒のようなものではありません。

横から見ると、Sの字を描いたような形にカーブを描いています。

これを「S字カーブ」といい、人の体を左側から見た時に、ちょうとS字と同じ向きで背骨がカーブしています。

 

S字の理由は重さの分散

では、なぜ人の背骨はS字カーブを描いているのでしょうか。

ビルの鉄骨のように、真っ直ぐでも問題ないように思われるかもしれませんが、実はそれだと不都合があるのです。

その理由は、「S字カーブは、重力方向への重みに対して、クッションの役割がある」からです。

例えば、トンネルの天井がカーブしているのは、上からの重みをカーブ面で上手く分散させ、一部分に重みがかかることのないようにするためです。

背骨のカーブも、上からの重みに対して、衝撃緩衝と分散の役割を持っています。

 

一番重いのは頭

では、人の体でいう「上からの重み」とは何でしょう。

それは、「頭」です。

頭は、成人でおよそ5kgほどあります。

人が体を起こしている状態(寝ている以外の状態)では、5kgの重みが背骨にかかり続けています。

背骨がカーブしているからこそ、その重みを分散させることができますが、もし、背骨が真っ直ぐだと、頭の重みは背骨にダイレクトに掛かってしまいます。

ところで、うつむいたような姿勢(勉強やパソコン操作など机に向かう作業)では、頭の重みが前方にかかるため、S字カーブが崩れるだけでなく、頭の重みを支えるために、首周囲の筋肉がさらに活動することになります。

そのため、首の疲労(肩こりなど)が起こりやすくなります。

ポータブルゲーム機、スマホ、タブレットなどでは、さらに首を突き出したような姿勢になるため、さらに問題が深刻化します。

 

姿勢を良くするためには、頭を体の真上に持ってくる

では、子供の姿勢の悪さを改善させるための声掛けは、どうすればよいでしょう。

まずは、「顎を引いて、頭を体の真上に持ってきて!」と指示します。

その次に、「そのまま頭が天井(空)に引っ張りあげられるように、自然に背筋を伸ばして!」というと、無理なく背骨を伸ばしていくことができるでしょう。

 

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