「だるまさんがころんだ」の効果とは?
だるまさんがころんだにはどのような効果があるのでしょう。
それはズバリ「体幹筋が強くなる」、「バランス能力が向上する」、「筋肉をタイミングよく働かせる能力が上達する」です。
1.体幹筋が強くなる
鬼が背中を向け、「だるまさんがころんだ」と数えたあと、振り返ります。
その時、鬼に近づこうとしていた子供は、一斉にその動きを止めます。
鬼がこちらを向いている間に少しでも動いてしまうと鬼の捕虜になってしまいますので、みんなじっと動きを止めています。
その時体幹筋が活動しています。
じっと動きを止めるという動作を繰り返すことで体幹筋が強くなっていきます。
2.バランス能力が向上する
振り向いた瞬間、へんな姿勢になってしまってもそのままその姿勢を保持しなければなりません。
この不安定な姿勢での保持を繰り返すことで、バランス能力が向上していきます。
3.筋肉をタイミングよく働かせる能力が上達する
「動く→止まる→動く」といった動作を繰り返しますが、この時、筋肉をタイミングよく働かせる必要があります。
このタイミングがずれると体をピタッと止めたり、スッと動かし始めたりすることができません。
動く→止まるの動作を繰り返すことは、筋肉をタイミングよく働かせる練習になっているのです。
日常生活に役立つ実践的な筋活動も学べる
子どものトレーニングにおいては、単一の筋肉を使った運動よりも、複合的な筋肉を使う練習をしたほうが日常生活に役立つことが多くあります。
例えば腹筋運動を考えてみましょう。
単一的な腹筋運動とは、仰向けに寝た姿勢から腹筋を使って起き上がる運動のことをいいます。
これは腹筋のうち「腹直筋」という筋肉だけを使った運動です。
一方、「だるまさんがころんだ」では、複合的な腹筋の活動が必要になります。
鬼が振り向いている間、じっと体の動きを止めていますが、この時腹直筋だけはなく腹斜筋、腹横筋といった筋肉も使っています。
腹直筋だけを使う「起き上がり運動」に比べ、子供は無意識にいろいろな腹筋を使う経験ができることになります。
そしてこのように腹斜筋や腹横筋を活動させることは、姿勢を良くすることにもつながります。姿勢保持の際に重要になるのは腹横筋だからです。
つまり遊びの中で実践的な筋肉の使い方を学ぶということは、日常生活に役立つ体の使い方を学んでいることにもなるのです。
だるまさんがころんだに限らず、遊びの中で体を鍛えるメリットはここにあると言えるでしょう。