着物の帯と体幹筋の関係

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今日はひな祭りだからということでもないですが、少しそれに関したお話を。
今日着物を着る予定の子どもさんも多いことでしょう。
さて、着物を着るときに必ず使うのが帯です。
私は着物については全く分かりませんが、医学的に見て着物で帯を締めることは姿勢を良くすることに有効でありながら、問題でもあります。
その辺りについてお話します。

帯を締めることのメリット

これはすぐイメージできると思いますが、背筋がシャンと伸びることで す。しかもその良い姿勢で長くいても疲れません。
これは帯を締めることで、腹圧が高まり体幹(特にお腹周り)を帯が支えてくるているからです。さらしを巻く、ということも同じ効果が期待できます。

帯を締めることのデメリット

体幹がしっかり伸展した良い姿勢を保持することが簡単にできてしまうので、自分の体幹筋(腹筋群、背筋群)がその間ほとんど働かなくなります。その状態が続けばやがてそれらの体幹筋はだんだんと弱っていくでしょう。

腰痛の方や腰痛を予防する目的で行うコルセットも同じことが言えます。コルセットに頼りっきりになると、次第に体幹筋が弱り、やがてそれなしではいられなくなり、日常すべての場面においてコルセットが手放せなくなってしまいます。
そうなると、体幹筋が弱る→コルセットが手放せない→もっと体幹筋が弱るという悪循環に陥るのです。

常用しなければ問題ありません

もちろんこれは常用すればの話であって、子どもさんがひな祭りの時や、夏祭りの時などに着物や浴衣を着るぐらいでは何の問題も起こりませんのでご安心を(^^)
ちなみに着物を着ている子どもさんに、体を真っ直ぐにしてもらってください。普段よりも力を入れることなくいい姿勢が保てるはずです。逆に洋服の時にその姿勢を保つには、帯代わりの体幹の力や持久力が必要になります。

いつも着物を着ている方やコルセットを着けている方は体幹筋が弱らないように留意しましょう。