非対称の活動からくる痛みをできるだけ予防しよう

日常生活は「非対称」の活動ばかり

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子どもに限らず、姿勢において大事な一つの要素として「左右対称」ということがあります。体を前から見て頭から地面まで体の中心線を引いたとき、左右が均等に位置しているかどうか、ということです。
体は左右対称になっていることで安定し、また疲労も極力抑えられる仕組みになっています。
しかし日常生活では左右対称で身体を使うということはほとんどありません。もちろんスポーツでもそうです。
例えば字を書くことも左右非対称ですし、テニスも非対称、掃除機をかけることも非対称動作です。これらの非対称の活動は一側の筋肉ばかりを使うことになり、やがてその筋肉が疲労し、限界を超えると痛みとなって自覚するようになります。
体はある程度までは痛みの自覚なく過ごすことができます。しかしそれは表面上に痛みがでてきていないだけであって、体は明らかに疲労しているのです。ある限界点を越えると痛みとして認知されるようになるということです。
できることならその痛みが表面化する前に筋肉や身体を休めてあげることが大事なのです。そうすれば痛みを出すことなく生活して行くことができると言えます。

日常生活で気をつけるべきこと

では非対称の活動が多い日常の中ではどんなことに気をつければ良いのか、ということについて考えて行きましょう。
ポイントは簡単。「一部分だけをずっと使い続けない」ということです。つまり一つの動作をずっと続けるのではなく、合間合間に他の動作や活動を入れるということです。必ずしも休憩をする必要はありません。使う部分を変えてやるだけでいいのですね。

例えば、年賀状の宛名書きをするとしましょう。
枚数によっては1時間以上連続することもあるでしょう。こうなると利き手側の肩こりや腕のしびれなどが起こっても不思議ではありません。1時間も宛名書きをすればほとんどの方が肩こりを自覚するはずです。

そこでそれを予防するために、15分程度書いたら他の生活動作をするようにしましょう。宛名書きを15分したら、掃除機をかける、また宛名書きを15分したら、洗濯物を干す、そしてまた宛名書きを15分したらコーヒーでも飲んで一息つく、というような感じです。こうすることで一つのあるいは限定された筋肉ばかりを使うことを予防するわけです。宛名書きで酷使した筋肉(例えば僧帽筋、肩甲挙筋など)は他の動作を行う時に休めますね。ただし代わりの動作、活動がまた同じところの筋肉を使うようでは意味がありませんので注意しましょう。
なお、ここで15分としているのは、根拠があるわけではなく、あくまでも目安です。短い方がなお良いですが、あまりにも短いと現実的ではありませんので、ご自分の身体と相談しながら時間配分を決めるとよいでしょう。

さて、ポイントをもうひとつ。
それは右でも左でもできる活動は交互に使うというのが効果的です。渡り鳥は飛び続けている間、片方の目を閉じて目と脳を休ませているそうです。また人間が息をするときには鼻の穴を数時間交代で使っているそうです。
このように交互に使える活動の時は、右を使ったら次は左に、左が疲れそうなら右に、というように使えば疲労しにくいですね。

子どもの姿勢についても考えてみましょう

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勉強をしている姿勢、どうですか?左右非対称になっていますね?勉強に集中すればするほど背骨は右か左かへ倒れ、骨盤や足(下肢)の位置も左右対称ではなくなっているはずです。
やはり適宜休息をとり、その際には背骨をはじめ体の非対称的になっている部分をいろいろな方向へ動かすようにしましょう。
ゲーム姿勢も同じです。おそらくゲームの方が集中しやすい子どもが多いでしょうから、その分身体の崩れも(非対称)も大きくなっているはずです。やはり適宜休息をとり、筋肉が凝り固まるのを予防することが大切です。

いずれにしても、私たちの生活の中では非対称の活動が多く、誰もが痛みを発生させる危険があります。それをいかに予防できるか、というところに視点を置いて身体の使い方を考えていきましょう。