バランス能力に関係する足の裏のセンサー
メカノレセプターは、足の裏にあり、片足立ちバランスなどの足の器用さにとても重要な役割を持つ「感覚受容器」と呼ばれるセンサーです。
このメカノレセプターの機能(センサー能力)が低下すると、片足立ちバランスが悪くなったり、躓きやすくなったり、高齢者では転倒→骨折のリスクが高くなったりします。
そのため、メカノレセプターのセンサー機能が低下しないようにすると同時に、子どもであればセンサー機能をしっかりと発達させることが重要になります。
今回は、このメカノレセプターを鍛える簡単な方法を3つご紹介します。
これらの方法は、足の怪我をした方のリハビリ場面などにおいても、実施されている医学的根拠に基づいた方法です。
また、怪我のリスクも少ない鍛え方ですので、安心して実施していただけます。
3つの方法は、以下の通りです。
- 足指尺取り虫
- 足指じゃんけん
- タオルの引っ張り合い
1.足指尺取り虫
裸足で立ち、足の指を尺取り虫のように動かし、曲げる→伸びる→曲げるを繰り返しながら、前に進みます。
この動きは、立ってバスに乗っている時、急にブレーキがかかった時によく見られる動きです。
急にブレーキがかかると、人は無意識のうちに(転ばないように)バランスを取ろうとします。
その時、足指が尺取り虫のように動いていることが分かると思います。
また、まっすぐに立った状態で、軽く後ろから前に向かって押してもらってみてください。
この時も、指が床をつかむような動きがでると思います。
このように尺取り虫の指の動をすることで、メカノレセプターはどんどん活性化していきます。
2.足指じゃんけん
足の指でグー・チョキ・パーをするだけです。
パーやチョキは、ちょっとコツがいるので、できないお子さんも多いかもしれないですね。
できなくてもOK。
とにかく、足の指を良く動かすことにつながればいいですよ。
足指じゃんけんをする時のコツとしては、グーやパーなどの動きをするときに、できるだけ指先に力を入れて行うようにするとよいでしょう。
メカノレセプターの機能が弱っている人は、足の指を曲げる力が入りにくい(弱い)傾向があります。
逆に、足の指がしっかりと働くようにしてあげることで、指の筋力も向上し、同時にメカノレセプターにも刺激が入っていきます。
3.タオルの引っ張り合い
お子さん同士またはお子さんと大人で行います。
お互いに足の親指と人差し指でタオルの端を挟み込みます。
その状態で、綱引きのように膝を使って引っ張り合います。
引っ張られて、タオルが足の指からスルスルッと抜けたら、負けです。
足の指の筋肉がしっかりと働いていないお子さんの場合、タオルを挟んで保持することすら難しい場合があります。
そんな時は、まず足の指でのじゃんけんなどからはじめましょう。
まとめ~とにかく足の指をよく使うこと~
いかがでしょうか。
3つとも、いつでも、どこでも、手軽に取り組める方法ですよね。
どの遊びにも共通していることは、「とにかく足の指をよく使うこと」です。
「足の指を器用に使える=メカノレセプターが活性化している=バランス能力が高い=転びにくい」と言うことになります。
転びにくい体づくりを目指すなら、まずは足を器用に使うことからです。
もちろん、何もないところで転ぶ理由は他にもありますが、その原因をいろいろ考える前に、まずは「メカノレセプターに問題はないか」をチェックしてみてくださいね。
【参考】
LatteColumnでもメカノレセプターの記事を書いています。
ご参考までにどうぞ。